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お水の処理道 / 土壌溶出量・・・13号と18号

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土壌溶出量・・・13号と18号

2009.12.16(水)

記事カテゴリー: 砒素関連土壌・排水

土壌溶出量・・・13号と18号

土壌中の重金属などの測定には、土壌溶出量の測定というのがあります。

土壌溶出量というのは、降雨などで土からどれだけ染み出すかを目的にしており、
土壌と水を混ぜて、その抽出液を測定しています。

この測定方法は、環境庁の告示などで定められているのですが、
何種類もあって、ややこしい。

今日はその違いについて調べてみたいと思います。


〔告示18号と13号〕
告示18号は土壌溶出量の測定方法について書いてありますが、
土壌からの溶出方法は告示46号を、
溶出して得られた検液から実際に測定する方法は、JISの規格や他の告示 を見ろ、とあります。


で、告示46号には土壌の環境基準値と土壌からの溶出方法と測定方法が書かれています。

が、環境基準値は条件によって別なものがあり、(汚染土壌が地下水面より離れていて、地下水がきれいなら基準が緩いものがある)
測定方法は、先ほどの46号とほとんど同じですが、農地の場合は別の基準があったりと、
ややこしい。


告示13号は、産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法 について書かれています。
有害な産業廃棄物は特別な処分場に埋め立てられるため、金属等の濃度によって有害かどうか判定します。
処分場と我々が暮らす場所は別物であるため、有害かどうかの基準値は環境基準値よりもずっと緩いのですが、
測定方法は、厳しい条件かもしれません。

13号には土壌からの溶出方法と測定方法が書かれていますが、
土壌からの溶出方法は18号と若干異なっています。


〔18号と13号の溶出方法の違い〕
18号・・・自然乾燥させた試料を2mmのふるいでふるう。pH5.8~6.3の水を試料が10%になるよう入れ、6時間振とう、0.45μmのフィルターでろ過する。

13号・・・小石など異物を取り除き、pH5.8~6.3の水を試料が10%になるよう入れ、6時間振とう、1μmのフィルターでろ過する。

大きな違いは、フィルターの目の大きさです。
18号だと大きな粒子の金属等は測定されず、水に溶け出している金属を狙って測定しているようです。

一方、13号だと大きな粒子も測定されることになります。
この大きな粒子(たとえば有機物など)にくっついた金属も測定されることになるため、
18号よりも高い値がでる可能性があります。

何のために測定するのか、その目的によって測定の方法も変わるのですね。

以上は鉛やヒ素について調べたものですが、他の物質でもそれぞれ異なります。
その上、試料が土壌、排水、大気など、試料が変われば分析方法も基準値も変わります。

分析をするには、まず法律から調べないといけないかもしれませんね。


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